仮付けの基本技術
地味な工程ほど品質を決める——仮付けはその代表です。「とりあえず留める」ではなく「本溶接の準備を完成させる」工程として捉え直しましょう。
仮付けの役割
大きさ・間隔・順番
- 大きさ:小さすぎると収縮力で割れ、大きすぎると本溶接で溶かし込めず欠陥の種になる。板厚に応じて「短く・確実に溶け込ませる」が基準
- 間隔:薄板は細かく(50〜100mm間隔目安)、厚板・拘束の強い構造はさらに考慮。長物は端だけでなく中間にも
- 順番:中央→端、または対角に。片側から順に付けると、進むにつれて隙間が開く・ずれる
- 直角・寸法の確認は仮付け直後に:スコヤ・メジャーでチェックし、狂っていれば仮付けを割ってやり直す。ここで妥協しないのが完成精度の分かれ目(家具系DIYの記事で効く技術)
本溶接との接続
- 仮付けの上を通るときは、仮付けビードを完全に溶かし込むか、事前にグラインダーで薄く削って形を整える。乗り上げてそのまま進むと融合不良の元
- 割れた仮付けを見つけたら、必ず除去して付け直す。割れの上への本溶接は割れを内包する
- 検定・製品では仮付けの位置を本溶接の始終端と重ねない配慮も(始終端は欠陥が出やすいため)
- スラグ・スパッタの清掃(多層盛りの記事と同じ作法)は仮付け段階から徹底
「仮付け8割、本溶接2割」と言う職人もいるほど。段取りの質が仕上がりの質、を体現する工程です。
対応する教習機関
メーカー系キャタピラー教習所 北海道教習センター
アーク溶接特別教育とガス溶接技能講習の両方を開催。フルハーネス型墜落制止用器具特別教育・職長安全衛生責任者教育も実施。外国語による講習を多数開催。
メーカー系コベルコ教習所 北海道教習センター
アーク溶接等特別教育は21時間(学科11時間+実技10時間)・受講資格の制限なし。ガス溶接技能講習は13時間(Vコース)、ベトナム語対応のV3コースは17時間。移動式クレーン・車両系以外の技能講習の実技を屋内で実施。
メーカー系コマツ教習所 北海道センタ
アーク溶接等の業務に係る特別教育は3日間・受講料32,000円(テキスト代込)。ガス溶接技能講習は2日間・受講料26,000円(テキスト代込)。受講要件は特になし。