数字より症状から逆算する|電流・電圧の合わせ方

最終更新日: 2026-08-07

「電流はいくつにすればいいですか」の答えは材料と板厚で変わります。数字を覚えるより、症状から逆算できるようになるほうが実戦的です。

この記事の目次
  1. 基本の目安
  2. 症状から逆算する表
  3. 見落とされがちな3つ
  4. 最初は講習で実機に触れる

基本の目安

  • 被覆アーク(手溶接):溶接棒の径で決まります。目安として棒径×約30〜40A(φ3.2なら100〜130A程度)。棒のケースに推奨電流が書いてあるので必ず見ること
  • 半自動ワイヤー送給速度(=電流)と電圧をセットで合わせます。機械の推奨条件表が出発点
  • 板厚が薄いほど低電流。厚いほど高電流+開先(記事

症状から逆算する表

症状考えられる原因対処
溶け落ちる・穴が開く電流が高い/速度が遅い電流を下げる、速度を上げる
ビードが盛り上がって付いていない電流が低い(オーバーラップ)電流を上げる
ビード端が掘れる電流が高い(アンダーカット)電流を下げる、角度を見直す
スパッタが多い電圧が不適切/ガス不足/母材が汚い電圧調整、ガス確認、清掃
アークが不安定アース不良/ケーブル/棒の湿気アースを確実に、乾燥棒を使う

症状と原因の対応は溶接欠陥の記事と表裏一体です。

見落とされがちな3つ

  1. アースの取り方:塗装面や錆の上に付けると通電不良。母材の金属面に確実に
  2. 溶接棒の管理:吸湿した棒はアークが荒れ、割れの原因にも。乾燥保管が基本
  3. 極性:直流の+−で溶け込みが変わります。棒や作業に応じて切り替え

最初は講習で実機に触れる

数値は覚えるより手で覚えるもの。アーク溶接特別教育の実技で、指導員に条件を見てもらいながら試すのが最短です(当日の流れ)。

対応する教習機関

メーカー系キャタピラー教習所 北海道教習センター

会場:札幌市(北広島インターチェンジ至近)

アーク溶接特別教育とガス溶接技能講習の両方を開催。フルハーネス型墜落制止用器具特別教育・職長安全衛生責任者教育も実施。外国語による講習を多数開催。

メーカー系コベルコ教習所 北海道教習センター

会場:北海道(屋内実技場を保有)

アーク溶接等特別教育は21時間(学科11時間+実技10時間)・受講資格の制限なし。ガス溶接技能講習は13時間(Vコース)、ベトナム語対応のV3コースは17時間。移動式クレーン・車両系以外の技能講習の実技を屋内で実施。

メーカー系コマツ教習所 北海道センタ

会場:北海道

アーク溶接等の業務に係る特別教育は3日間・受講料32,000円(テキスト代込)。ガス溶接技能講習は2日間・受講料26,000円(テキスト代込)。受講要件は特になし。

アーク溶接特別教育の教習機関一覧を見る

関連コラム