スポット溶接の基礎知識

最終更新日: 2026-08-20

車のボディは数千個の「点」で繋がっています。その正体がスポット溶接。アークとはまったく別の原理で、板金修理の話にも直結する技術です。

この記事の目次
  1. 原理:抵抗熱で挟んで付ける
  2. 自動車と板金修理との関係
  3. DIY・小規模での位置づけ

原理:抵抗熱で挟んで付ける

  • スポット溶接は重ねた板を電極で挟み、大電流を流して接触部の電気抵抗熱で溶かし、圧力をかけて接合する抵抗溶接の一種
  • アークもガスも使わず、火花・ヒュームが少なく、1点あたり1秒以下の高速接合。だから量産ラインの主役になった
  • 薄板の重ね接合に特化しており、突き合わせ・厚板には向かない。適材適所の典型

自動車と板金修理との関係

  • 車体パネルはスポット溶接の点の集合体。事故修理でパネルを交換する際は、スポット箇所を剥がして新パネルを打ち直す工程になる
  • 近年の車は高張力鋼板・接着剤併用構造が進み、修理には車種ごとの指定工法(打点位置・接着範囲)への準拠が求められる。板金工場の設備・知識の差が出る領域
  • 「修復歴」の判断にも絡む:骨格部位のスポット打ち直しの痕跡は査定士のチェックポイント
  • 溶接工のキャリアとしては、自動車製造の抵抗溶接オペレーター・保全という職域もある(業種の記事

DIY・小規模での位置づけ

  • DIY用スポット溶接機も存在する:薄板の箱物・小物には便利だが、用途が薄板重ねに限られるため、汎用性では半自動機が先(溶接機の記事
  • バッテリースポット溶接機(小型):電池タブ付け等の電子工作系で普及。金属工作用とは別物なので混同しない
  • 板同士の重ね接合なら、DIYではブラインドリベットや点付け(アーク)で代替できる場面が多い(使い分けの記事
  • 原理を知る価値:抵抗溶接の存在を知っていると、「この製品はどう作られているか」が見え、修理・改造の判断力が上がる

スポット溶接は「見えないところで世界を支える」技術。アークとの原理の違いを知るだけでも、金属の見方が一段深くなります。

対応する教習機関

メーカー系キャタピラー教習所 北海道教習センター

会場:札幌市(北広島インターチェンジ至近)

アーク溶接特別教育とガス溶接技能講習の両方を開催。フルハーネス型墜落制止用器具特別教育・職長安全衛生責任者教育も実施。外国語による講習を多数開催。

メーカー系コベルコ教習所 北海道教習センター

会場:北海道(屋内実技場を保有)

アーク溶接等特別教育は21時間(学科11時間+実技10時間)・受講資格の制限なし。ガス溶接技能講習は13時間(Vコース)、ベトナム語対応のV3コースは17時間。移動式クレーン・車両系以外の技能講習の実技を屋内で実施。

メーカー系コマツ教習所 北海道センタ

会場:北海道

アーク溶接等の業務に係る特別教育は3日間・受講料32,000円(テキスト代込)。ガス溶接技能講習は2日間・受講料26,000円(テキスト代込)。受講要件は特になし。

アーク溶接特別教育の教習機関一覧を見る

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