溶接ヒュームは特定化学物質|事業者に求められる対応

最終更新日: 2026-08-07

溶接の煙は「慣れれば平気」なものではありません。法令上も有害物として扱われ、事業者に具体的な対応が義務づけられています。

この記事の目次
  1. 何が変わったのか
  2. なぜそこまで厳しくなったのか
  3. 作業者として知っておくこと
  4. 講習でも扱う内容

何が変わったのか

金属アーク溶接等の作業で発生する溶接ヒュームは特定化学物質として規制対象になりました(2021年以降段階的に施行)。屋内での金属アーク溶接等を継続して行う作業場では、主に次の対応が事業者に求められます。

  • ヒューム濃度の測定と、結果に基づく換気装置の風量増加などの改善
  • 有効な呼吸用保護具の選定・着用(測定結果に応じた要求防護係数を満たすもの)
  • フィットテスト(面体と顔の密着性確認)の実施
  • 特殊健康診断の実施
  • 作業主任者の選任、作業記録の保存 など

なぜそこまで厳しくなったのか

溶接ヒュームに含まれるマンガン等の吸入が神経障害等の健康影響と関連することが問題視されたためです。短期間で症状が出るものではないからこそ、若いうちからの対策が重要という考え方です。

作業者として知っておくこと

  • 防じんマスクは「つけている」だけでは不十分。顔とすき間ができていれば意味がありません。ひげ・面体のサイズはフィットテストで確認
  • 局所排気・移動式ファンを使う。煙をよける姿勢(風上に立つ・顔を煙から外す)も基本動作
  • 健康診断は自分の身体の記録です。面倒がらずに受ける

講習でも扱う内容

アーク溶接特別教育の安全衛生パートでこの話が出てきます。試験のための知識ではなく、10年20年後の自分のための知識として聞いておきましょう。保護具全般はこちらの記事にまとめています。

対応する教習機関

メーカー系キャタピラー教習所 北海道教習センター

会場:札幌市(北広島インターチェンジ至近)

アーク溶接特別教育とガス溶接技能講習の両方を開催。フルハーネス型墜落制止用器具特別教育・職長安全衛生責任者教育も実施。外国語による講習を多数開催。

メーカー系コベルコ教習所 北海道教習センター

会場:北海道(屋内実技場を保有)

アーク溶接等特別教育は21時間(学科11時間+実技10時間)・受講資格の制限なし。ガス溶接技能講習は13時間(Vコース)、ベトナム語対応のV3コースは17時間。移動式クレーン・車両系以外の技能講習の実技を屋内で実施。

メーカー系コマツ教習所 北海道センタ

会場:北海道

アーク溶接等の業務に係る特別教育は3日間・受講料32,000円(テキスト代込)。ガス溶接技能講習は2日間・受講料26,000円(テキスト代込)。受講要件は特になし。

アーク溶接特別教育の教習機関一覧を見る

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